健診は健康づくりのパートナー
基準値: AST(GOT) 50〜99IU/L
  ALT(GPT) 50〜99IU/L
  γ-GTP 100〜149IU/L(男性) 51〜149IU/L(女性)
■AST、ALTなどの異常値は肝臓障害の証
肝臓は「沈黙の臓器」といわれるように、何かの障害があっても自覚症状としてはなかなか現れません。しかし、あなたの健診結果によれば、肝臓の細胞が破壊されたときに現れる酵素の数値が高いことから、肝臓がSOSを出しています。ウイルスの感染によるウイルス性肝炎や脂肪肝・肝炎など肝臓病の発症が考えられるため、医療機関を受診し、精密検査を受ける必要があります。
肝硬変に至る前に
肝臓の病気を放置していると最終的には肝臓が硬くなって機能が失われた肝硬変となり、もとに戻らなくなってしまいます。肝硬変になると肝臓がんの危険も非常に高くなります(発症率年6〜7%)。
肝臓の病気というとお酒の飲み過ぎを考える人が多いですが、近年はお酒を飲まない人が発症する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が注目されています。放置すれば、他の肝臓病と同様に肝硬変へと進行します。「私は全くお酒を飲まない」という場合でも数値が悪い場合には必ず医療機関を受診しましょう。
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AST(GOT)
アミノ酸の生成のときに使われる酵素。心筋や肝臓・腎臓に多く含まれます。これらの障害が起こると数値が上がります。
<健康な基準値>
0〜35IU/L
ALT(GPT)
肝臓に多く含まれる酵素で、肝臓障害のときに高まります。特に肝炎の場合に数値が急増する傾向があります。
<健康な基準値>
0〜30IU/L
γ-GTP
肝臓をはじめ、腎臓、すい臓などにも含まれる酵素です。特にアルコール性肝障害のときに高くなります。
<健康な基準値>
男性:0〜50IU/L
女性:0〜30IU/L
●C型肝炎の検査法
C型肝炎の感染は血液中のC型肝炎ウイルスの抗体の有無により判断されます。陽性の場合には、C型肝炎ウイルスの存在を調べるために遺伝子をチェックします。
■肝臓の負担をやわらげるためのポイント
  • アルコールの飲みすぎは避ける
  • 栄養バランスのよい食事を適量とる
  • 過労を避ける
  • 睡眠不足を避ける
  • ストレスをためすぎない
  • たばこを控える
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