健診は健康づくりのパートナー
■AST、ALTなどの異常値は肝臓障害の証
肝臓は、食べた物に含まれる栄養素を、体内で使いやすいように調整したり、いざというときのために栄養分を貯蔵したりする重要な役目を担っています。また、アルコールや薬などの分解・解毒を行うのも肝臓です。
肝臓は「沈黙の臓器」といわれるように、何かの障害があってもなかなか症状に現れないので、特に健診によるチェックが重要です。
肝機能を調べるためには、主に血液中の微量酵素の量を測定します。AST(GOT)、ALT(GPT)などはアミノ酸を生成するときなどに使われる酵素で、肝細胞が破壊されると血液中に漏れ出てきます。
これらに異常値が出る原因には、肝炎などの肝臓障害があると考えられます。肝臓障害は、過労やアルコールの飲みすぎなどによって引き起こされます。肝臓を守るためには、バランスのよい食事で栄養をとり、不摂生を避けることが大切です。
AST(GOT)
アミノ酸の生成のときに使われる酵素。心筋や肝臓・腎臓に多く含まれます。これらの障害が起こると数値が上がります。
<健康な基準値>
0〜35IU/L
ALT(GPT)
肝臓に多く含まれる酵素で、肝臓障害のときに高まります。特に肝炎の場合に数値が急増する傾向があります。
<健康な基準値>
0〜30IU/L
γ-GTP
肝臓をはじめ、腎臓、すい臓などにも含まれる酵素です。特にアルコール性肝障害のときに高くなります。
<健康な基準値>
男性:0〜50IU/L
女性:0〜30IU/L
●C型肝炎の検査法
C型肝炎の感染は血液中のC型肝炎ウイルスの抗体の有無により判断されます。陽性の場合には、C型肝炎ウイルスの存在を調べるために遺伝子をチェックします。
■肝臓の負担をやわらげるためのポイント
  • アルコールの飲みすぎは避ける
  • 栄養バランスのよい食事を適量とる
  • 過労を避ける
  • 睡眠不足を避ける
  • ストレスをためすぎない
  • たばこを控える
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